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2006/01/19

リディック

監督:デヴィッド・トゥーヒー
出演:ヴィン・ディーゼル/アレクサ・ダヴァロス/コルム・フィオール/カール・アーバン/ニック・チンランド/キース・デヴィッド/ジュディ・デンチ

30点満点中15点=監3/話2/出3/芸3/技4

【悪には悪を! お尋ね者が銀河を救う】
 賞金稼ぎトゥームズの追跡を振り切ったお尋ね者のリディックは、自分の首に懸賞金をかけた老女エアリオンと会う。全銀河制服を企む組織ネクロモンガーを恐れる彼女は「首領ロード・マーシャルを倒せるのはフューリア人だけ。その最後の生き残りがリディックだ」と告げる。そんな話に興味のないリディックは、トゥームズを利用して惑星クリマトリアの刑務所へ。自分を慕う女性キーラを救い出し、ふたりで姿をくらまそうというのだ。
(2004年 アメリカ)

【チマチマ&ゴチャゴチャで面白みに欠ける】
「SFサスペンスの秀作『ピッチ・ブラック』の続編として、同じ監督が作ったアクション巨編、というわけなんですが」
「予算10倍、面白さ10分の1って感じだな」
「スケールアップするはずが……」

「うん、映像にも物語にもスケール感がない。スペースオペラなのに出てくる惑星は2つ3つ、しかも地下とか建物の中でのチマチマとしたアクションがほとんど。地平線まで見える引きの絵は入れているけれど、どうも世界の広がり感に乏しいんだよな」

「妙にゴチャゴチャしているだけの映画になってしまいましたね」
「艦隊からの砲撃、太陽との追っかけっこ、肉弾戦と、見どころはいろいろあるんだけれど『もう少しこの場面の配分を増やせば面白くなったのにな』と思わせるシークエンスの連続。ぶつっ、ぶつって、面白くなりそうなところで次のシークエンスへと移るから全体としてゴチャゴチャしてしまうし、なぁんか緊迫感が薄いまま話が進んでいくんだよな」
「暗闇の中でもモノが見えるというリディックの特質も、あまり生かされていませんでした」
「フューリア人だから、どうなのよ、っていいたくなるし」
「あれもやりたい、これもやろう、こんな設定もある。詰め込み過ぎて、結局どれも中途半端になってしまった感じですね」

「詰め込み過ぎたから説明ゼリフばかりになっちゃうし、その割に1つ1つの要素は消化不良。お話が監督のキャパを超えちゃったのかな。“風呂敷の広げかた・たたみかた”は、リュック・ベッソンやローランド・エメリッヒのほうが、ずっと上だろうね」

「人物はたくさん出てくるんですけれど、誰も強いインパクトを残さないんですよね」
「まったくキャラクターが掘り下げられず、上っ面だけ。せっかくネクロモンガーの中にも首領の唱える教義に疑念を抱いている存在がいたりとか、刑務所には危機を嗅ぎ取るヤツがいたりとか、味のあるキャラクターはそこそこ豊富に用意されているのに生かし切れていない」
「そもそも主役のリディックからして、よくわかんない人間ですし」

「ホントに悪党なの? たいして悪事を働いてないじゃん。っていうより、こいつ律儀でいいヤツじゃん。リディックが背筋も凍るほどの悪党であるからこそ、ラストの皮肉が利いてくるはずなのにね」

「いいなと思わせた部分はありませんか?」
リディックとキーラがネクロモンガーのザコどもを倒していくシーンはスピーディでパワーもあった。リディックがキーラを振り回したり投げ飛ばしたり。こういう連係プレーもあるのかと感心させられた」
「全体に肉弾戦の迫力はまずまずでしたね」

「スローモーションやワイヤーを上手に効かせつつ、細かなカット割でピシっとしたシーンになっていた。でも、たとえばリディックとキーラの連係プレーだって、両手が手錠で繋がれているので咄嗟に出たとか、ときどき息が合わなくてピンチに陥るとか、もっと面白くできたはず。そのあたりが中途半端なんだよな」

「そんなわけで、チマチマ&ゴチャゴチャ」
「1時間×11本くらいの構成にすれば、多彩な設定やキャラクターをもっと生かせただろうし、見せ場が見せ場として機能して、スケール感も出たただろうと思うよ」
「TVシリーズ向きということですね」
「そのせいか、26話あるアニメ作品を2時間にまとめた、っていう感じの仕上がりだったな」

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【送料一律380円】【新品】リディック(DVD)【処分価格】 1,886円ヴィン・ディーゼル主演。舞台ははるか未来。リデイックは5つの惑星から指名手配されているお尋ね者である。氷の惑星でひっそり暮らしていた彼を、賞金稼ぎが追ってくる。賞金をかけたのはエーテル状の体...... [続きを読む]

受信: 2006/02/01 01:25

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