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2007/07/25

親指さがし

監督:熊澤尚人
出演:三宅健/伊藤歩/松山ケンイチ/永井流奈/尾上寛之/品川徹/野澤祐樹/小野明日香/佐野史郎/手塚理美

30点満点中13点=監2/話2/出3/芸3/技3

【たわいもない遊びが、恐怖に変わった】
 同窓会で久しぶりに顔を合わせた小学校時代のクラスメイト、武、知恵、智彦、綾、久信の5人。彼らは12歳の時、「親指さがし」という遊びの過程で行方不明になった由美子の想い出を引きずっていた。由美子を必ず探し出すと約束していた武は「もう一度『親指さがし』をしよう」と他のメンバーを誘う。が、その後、武は何者かに襲われて右肩を負傷、久信は夜の公園で親指を切り離された死体となって見つかる。これは何かの呪いなのか?
(2006年 日本)

【わやくちゃ、ダメダメ、バカ映画】
 うみゅみゅ……。およそ『ニライカナイからの手紙』『虹の女神』といった傑作を撮った人とは思えないほどツマライ映画だ。っていうか、話わやくちゃ。整合性が保たれていないし、ツッコミどころだらけ。

 好意的に解釈すれば、ハナっからリアリティなんて追求しなかったんだろうと思う。たとえば病院の待合室に彼らしかいないのはなぜ? 200人態勢(だったはず)で捜査しながら、こんなに簡単な事件が解決しなかったのはなぜ? 画面に登場する人物も限られていて、世界の広がりというか、僕らが生きている世界と地続きだとは感じられないし。
 目線の不統一も気にかかる。武が中心の物語と思いきや、警察が登場して三人称的になり、最後は知恵の述懐での締め。頭の悪いシナリオだ。
 そういうことには気をつかわずにボンヤリ怖いものに仕上げようとしたのかなぁ。その割にはちっとも怖くないんだけれど。

 話のわやくちゃさ以上に映画としてのデキがダメダメ
 警察の捜索と廃ホテルの探索とをダブらせたカットとか回想シーンとかはそれなりに“映画”しているんだけれど、それ以外はフツー。いやフツー以下か。「本来は5カット欲しいところを2カットで済ませた」と感じさせ、やっつけ仕事を思わせる構成、「ここにカメラを据えたんで、ここからここまでの範囲で芝居をしてください」というセンスも意図もない絵作り……。
 もっとも忌むべきタイプ、思いつきだけを先行させて予算も時間も確保せずに作ってしまうダメな日本映画の見本みたいだ。

 救いは知恵役の伊藤歩ちゃん。相変わらず綺麗というだけでなく「右手で左腕をにぎる」というポーズを終始崩さない。原作にある描写なのか演出なのか個人の演技プランなのかは知らないが、こういう“練り込み”が、作品を1つ高いところへ持って行ってくれるのだということがよくわかるパーツとなっている。彼女に加えて小野明日香ちゃんが可愛いので最後まで観ていられたが、これらがなきゃ拾いどころのない作品だ。

 この監督をコレだけで見限りたくないので「なんか知らんが大人の事情でバカ映画になっちゃった作品」ということにしておこう。

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