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2008/01/28

スプラッシュ

監督:ロン・ハワード
出演:トム・ハンクス/ダリル・ハンナ/ユージン・レヴィ/ジョン・キャンディ/リチャード・B・シャル

30点満点中20点=監4/話4/出5/芸3/技4

【青年と人魚の、不思議で切ない恋物語】
 ニューヨークで青果仲買業を切り盛りするアレンは、遊び好きでスケベな兄フレディや仕事のトラブルに悩まされ続け、恋人のヴィクトリアにも去られてしまう。ある夜、酔ったアレンは何かに導かれるようにケープコッドへ向かう。ボートから落ち、浜辺に打ち上げられた彼が見たのは全裸の美女。やがて彼女は、アレンが落とした財布を頼りにニューヨークへやって来るのだが、その正体は人魚。科学者コーンブルースが彼女をつけ狙う……。
(1984年 アメリカ)

【テンポのよさを作り込みが支える、優しい映画】
「さすがに20年前の作品とあって古めかしさも感じますが……」
「めちゃくちゃに面白いよね」
「ファンタジーであり、コメディでもあるんですが、必要以上には幻想的にもおバカにもしていない作りですね」
「ちっちゃなリアリティっていうのかな。たとえばアパートから勝手にいなくなったマジソンをアレンが探しに行くところ。エレベーター2機ぶんのボタンを押して、どっちが早く来るか天秤にかけながら待っているでしょ。こういう『やりそう』っていう行為や仕草を散らしてあるのがいい」
「ここ、1カットで撮ってハラハラ感を出していますよね」

「1カットといえば、マジソンの足にウロコが出てきてバスタブに入るところも1カットで押さえてリアリティを向上させている。そんな細かな作り込みがこの映画を“いいもの”に押し上げていると思う」

「リズム感も良質です」
「コーンブルースがさ、恩師に『水でもかけてヒレが出るかどうか試してみるつもりか』っていわれた後の表情とかね。政府機関が出てくるのも有無をいわさずって感じ。全体にノタクタしていないんだ」
「ハプニングや笑いにも流れと説得力があります」

「回転トビラとか、『仕事は4時からでいい』や『彼女、英語が話せないんだ』のシーンとかね。楽しいテンポが作られている」

「そしてダリル・ハンナ。最高に可愛い!」
「もう、このキャスティングを得た時点で勝利。しかも、ただ可愛いだけじゃなくて“可愛く見せる”ことにも気をつかっていてさ」
「Tシャツ姿に男物のスーツにスケート。全部キュートです。ロブスターの食事も」
「それらを“入れ込む”ことに無理がないのもポイント。Tシャツは『自由の女神』内のショップで売られているお土産だろうし、スーツはアレンのクローゼットから引っ張り出したもの。そうしたシーンは見せていないんだけれど、ちゃんとつながりができている」
「タクシーから降りたときの支払いもそうですよね」

「うん。たぶん警察でいろいろ聞かれたり話しかけられたりして『財布』とか『金』って言葉を覚えたんだよ。だからタクシーの運転手に『お客さん、お金』っていわれて、スンナリ財布を出せる。ここもサラリと遠景ですませてあるんだけれど、シーンの裏側を感じさせる上手い作りだよね」

「なんといっても効いているのがフレディ役のジョン・キャンディです」
「20年来の憧れのアニキ像
「ただのスケベ男じゃないんですよね」
「なにげに仕事ができる。頭の回転もいい。そのうえでスケベ」
「ちゃんと昔もいまも変わらぬスケベということが示されて、一貫したキャラクターとして成立していますしね」
「で、スケベがちゃんと役に立ってる」
「大爆笑です、あの○○○○○○語」

「そして自己犠牲と弟思いの精神もある。なんとかなるさという軽さも持っている。見習いたいもんだ」

「このお兄ちゃんだけじゃなく、みんな優しいんですよ」
「マジソンを見る視線がさ、ロス博士以外は温かなんだよね」
「その温かさを保ったまま観終えることができます」

「うん。優しい心になれる映画だね」

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