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2008/12/22

ミッドナイト イーグル

監督:成島出
出演:大沢たかお/竹内結子/玉木宏/吉田栄作/坂本爽/金子さやか/波岡一喜/佐原弘起/石黒賢/袴田吉彦/佐々木勝彦/橋本淳/濱田岳/大森南朋/藤竜也

30点満点中14点=監3/話3/出3/芸2/技3

【謎の航空機墜落、その真相は!?】
 かつては戦場カメラマンとして活躍した西崎だが、己の無力さを痛感し、いまでは山にこもって風景を撮る日々だ。雪中の中央アルプスに航空機が墜落するのを目撃した西崎は、後輩の新聞記者・落合と墜落地点を目指すが、某国の特殊工作員、そして極秘任務にあたる自衛隊が彼らへと迫る。いっぽう米軍・横田基地で発生した侵入事件を追う週刊誌記者・有沢慶子は工作員の平田と接触。一連の出来事の裏にはアジアの平和を脅かす事件があった。
(2007年 日本)

【テレ東深夜クォリティ】
 冒頭、美術や特殊効果にかかる費用を極力抑えて「戦場にいる西崎」を描写したシーンはまずまずだったが、よかったのはそこまで。

 いやしかし、ここまで緊迫感の薄いアクションものってありうるのか。
 原因のひとつは、雪山が舞台である点。単調な背景に加えて、走れない、というのが痛い。それだけでスリル激減。
 慶子が事件を追う東京パートも、夜と室内がメインで画面が窮屈、せっかく走ってもスローで誤魔化しちゃうし。
 総理が指揮を執る本部も、あれだけ雁首揃えておきながらほとんどボーっと座っているだけだし。

 妙な“間”も気に障る。1カットで押さえればいいところをわざわざ割ってみたり、ここで次のシーンに飛べばテンポが上がるのになぁというところでもズルズルと続けてしまったり。
 また慶子という人物はキャラクターが薄く、東京とアルプスという遠距離設定も生かされているとはいいがたく、その割に慶子のパートの大半が慶子の表情で終わる。かなり時間をムダに使っている印象だ。
 余分なところを削ぎ落とすという意識はなく、なんだか「撮ったものは全部使いましょう」という作り。誰も彼もが西崎の写真に憧れていた、という設定も余分なものに思える。

 大沢たかおと吉田栄作はそこそこだったと思うが、他はヘンに力んでしまう役者ばかり。その「頑張って芝居してます」感とムダとが重なり合って暑苦しさを呼んでいる。

 そして、サウンドトラックがびっくりするくらいチープ。『リリイ・シュシュのすべて』ではひとつの世界をしっかり作り出した小林武史だが、ここではテレビ東京深夜クォリティ。まぁジョコジョコと安っぽいし、曲数じたいも少ない。

 ただ収穫もあって、それは、常々不信感を抱いている「ジャーナリズム」という言葉に光を当ててくれたこと。伝えたいことがある人と、伝えてくれることを待っている人がいるなら、その仲立ちとしてジャーナリズムは十分に存在意義がある、ということは認識できた。

 完全なダメダメではないが、ホンモノの軍隊を持ち、ホンモノの国家的危機に直面している国の作品と比べると、さすがに全体として迫力とスピード感不足、説得力不足であることは否めない。
 ほんとにテレ東深夜のテレビドラマだったら、よかったんだけれどね。

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