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2009/10/25

モンティ・パイソン/人生狂騒曲

監督:テリー・ジョーンズ/テリー・ギリアム
出演:グレアム・チャップマン/ジョン・クリーズ/テリー・ギリアム/エリック・アイドル/テリー・ジョーンズ/マイケル・ペイリン/キャロル・クリーヴランド/サイモン・ジョーンズ/パトリシア・クイン

30点満点中16点=監4/話3/出3/芸3/技3

【生きる意味を問う】
 宗教、教育、戦争、美食、病気、経済活動……。さまざまな事象や価値観が蠢くこの世界で、人はなぜ生きるのか? その意味について、人間の誕生と成長、そして死を描くことで考える。という内容ではあるが、体裁としてはブラック・ジョークに満ちた(というかジョークだけの)短編オムニバス連作映画。イギリスのコメディ集団モンティ・パイソンによる映画第4作。
(1983年 イギリス)

【人生に何の意味があろうか】
 モンティ・パイソンといえば、子どもの頃にカルチャー・ショックを受けたものの1つ。なんていうか、「おっそろしくクダラない(または、よくわからない)」と「オモロ怖いっ」ていうイメージ。いま観ても、その印象は同じだ。

 作りはテレビ・サイズのコントの羅列。劇場版の志村けん、みたいな。しかも、やっていることは下ネタでグロでナンセンスでシュールで悪趣味。劇場用映画として考えると、かなり厳しい。
 ただし、ロケ地選びや美術や撮影には、かなり気合いが入っている。ミュージカルのシーンなんか、そのまんま『オリバー・ツイスト』に混じっていてもおかしくないデキだ。オープニングを飾るクリムゾン終身保険会社のエピソードも、まるっまるギリアム風味のグチャグチャで楽しいし。
 うん、バカはこうやって大真面目にやってこそバカとして成立する。

 で、そこで述べられていることは……。
 原題である『The Meaning of Life』の通り、人生の意味を考察することがタテマエになっていて、ラストには正々堂々と答えまで出す。そりゃあもう納得するしかない「すべてを超えて仲良くする」という答え。
 が、1つ1つのエピソードから漂ってくるのは、どちらかというと「人生に意味なんてないだろうがっ」という、突き放した空気だ。生涯賃金よりも高い医療機器に囲まれて生まれ、否定したくなるほど理不尽な信仰に囚われて身動きできず、権力に小突かれ、争いに巻き込まれ、スノッブに育ち、つまらないことで命を落とす。そんな人生に何の意味があろうか。

 っていう、実は深遠な内容を、ホンットどうでもいいくらいクダラなく、狂気とともにフィルム化した作品。
 嫌いじゃないんだけれど、もっと“いま述べていることの裏”とか“ああそうなんだよね的な出来事”を感じさせてくれるコメディが個人的にはより好みなので、ちょっとブットビすぎているようにも思う。
 まぁそこがモンティ・パイソンの良さなんだが。

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