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2009/10/19

ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!

監督:エドガー・ライト
出演:サイモン・ペッグ/ニック・フロスト/ジム・ブロードベント/ビル・ベイリー/パディ・コンシダイン/レイフ・スポール/ケヴィン・エルドン/カール・ジョンソン/オリヴィア・コールマン/ティモシー・ダルトン/エドワード・ウッドワード/エリック・メイソン/ビリー・ホワイトロウ/ピーター・ワイト/ジュリア・ディーキン/スチュアート・ウィルソン/アン・リード/アダム・バクストン/ロリー・マッカーン/アレクサンダー・キング/マーティン・フリーマン/ビル・ナイ/ケイト・ブランシェット/ピーター・ジャクソン

30点満点中18点=監4/話3/出4/芸3/技4

【エリートが挑む、田舎町の怪事件】
 警察学校を首席で卒業、首都警察では何度も表彰された優秀なニコラス・エンジェル刑事は、あまりに“できすぎる”ことが反感を買い、のどかな田舎町サンドフォードへと左遷される。微罪でも片っ端から逮捕、自動車事故や爆発事故を「事件性がある」と主張するカタブツのニコラスは、ここでも煙たがられることに。だが依然として事故は続き、犠牲者が続出。ニコラスと署長の息子ダニーは、町に忍び寄る影を捜査するのだが……、
(2007年 イギリス/フランス)

【ぶっ飛びムービー】
 いやぁ噂には聞いていたが、想像以上にムチャクチャだ。
 トニー・スコットかと見紛うばかりのスタイリッシュなカットを短く畳み掛けたかと思えば、ベラベラベラっとセリフで状況を説明し、いきなりのスプラッタ、オカルト、そして怒涛の銃撃戦。
 さらには『バッドボーイズ』や『ハートブルー』や『レオン』あたりのパロディを散らかしまくり、とてつもない分量の伏線を盛り込み、それをしっかりと回収して……、かくして、お茶目でスリリングでミステリアスなバディ・ムービーの出来上がりだ。

 よほど頭の中がぶっ飛んでないと、こんなもの作れないだろ。

 ムチャクチャといっても、作りは意外としっかりしていて、面白い。まあコント的なノリではあるんだけれど、とにかく凄まじいテンポで突っ走る。
 普通なら3秒かけるところをコンマ5秒で描く、あるいは1から10のうち1と5と10だけを見せる、という編集。そこへズンっ、バシっとサウンドを乗っけて、実にスピーディ。
 サイモン・ペッグもニック・フロストも惜しみなく身体を張り、アクションや銃撃もキレがよく、いろいろ壊れたり吹き飛んだりして、いい加減に撮ってる気配とか安っぽさは微塵もない

 そもそもドンパチ・ポリス・アクションや怪事件モノなんて、多かれ少なかれ「やりすぎだろ」「んな事件ねーだろ」という風味の強いムチャクチャな映画であるべきもの。それを真っ向からパロってるんだから、これくらいムチャクチャな物語&作りで、ちょうどいい。
 シャレは、大真面目にやってこそ笑える。そういう心意気やスタンスをちゃんと感じられる仕上がりだ。

 ちなみに本作で登場するピースリリー(スパティフィラム)、わが家にも鉢植あり。確かにチョチョっと水をやってるだけで何年も青々と茂り、花を咲かせてくれています。

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