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2010/01/14

カンフー・パンダ

監督:マーク・オズボーン/ジョン・スティーヴンソン
声の出演:ジャック・ブラック/ダスティン・ホフマン/アンジェリーナ・ジョリー/イアン・マクシェーン/セス・ローゲン/ルーシー・リュー/デヴィッド・クロス/ランダル・ダク・キム/ジェームズ・ホン/ダン・フォグラー/マイケル・クラーク・ダンカン/ジャッキー・チェン

30点満点中16点=監4/話2/出2/芸4/技4

【龍の戦士に選ばれたのは才能ゼロのデブパンダ】
 かつて谷を荒らした最凶の虎=タイ・ランが牢獄を抜け出してくる! シーフー老師のもとでカンフー修行を続けるタイガー、モンキー、カマキリ、ヘビ、ツルの中から“龍の戦士”が選ばれ、タイ・ランに対抗するための巻物が授けられることになった。が、カンフーの始祖オーグウェイが指差したのは、選考会場にたまたま落っこちてきたデブパンダのポー。果たしてポーは本当に奥義を身につけ、タイ・ランを退けることができるのか?
(2008年 アメリカ アニメ)

【中身にももっとこだわれば】
 オープニングから、いかにもオリエンタル。以後も墨絵的なイメージとエキセントリックな色調とを織り交ぜ、それっぽい楽器や旋律によるサウンドトラックも駆使して“動物たちが暮らす中国”を作り出す。

 キャラクターの見た目や動きも上々。ポーの腹の揺れ、オーグウェイのノドのライン、シーフー老師の毛並、タイ・ランの力感あふれる肩など、各動物にふさわしい質感とアクションが用意されている。
 彼らが配置されるのは立体的な世界。いわゆる「出来事の中にカメラが入り込む」作りで、カメラのこちら側にも空間が広がっていることを感じさせる。カメラの揺れやグラフィカルな画面構成も取り入れ、スピード感豊か。
 また、夕焼けや霞、暗い牢獄の中の炎の照り返しなど、明かり関係の表現は3DCGアニメの中でもかなり上位に位置するクォリティだろう。

 トータルとして、これくらいの滑らかさ、浮遊感と重量感、空気感、場の広がりなどを表現してはじめて「3DCGアニメ」と呼べるのだと、あらためて思い知らせてくれる仕上がりだ。

 ただ、ストーリー的には貧弱。意外性がなく、少々急ぎすぎで大味。「自分を信じる」という大筋はいいが、細かな部分で「もっと面白くしよう」とか「流れをよくしよう」「辻褄を合わせよう」という工夫が足りない
 たとえば「食い意地が張っているポー」は序盤でしっかり印象づけておくべきだったし、独学でカンフーの歴史や必殺技を勉強していたカンフー・オタクという設定ももっと生かせたはず。個性あふれる5人の先輩たちの見せ場も少ない。

 出演陣はやたらと豪華だが、楽しさを感じさせたのはダスティン・ホフマンくらい。ジャック・ブラックは意外にも弾けかたが足りず、アンジェリーナ・ジョリーも“出てるだけ”。ジャッキー・チェンへのリスペクトも、もっとあってよかっただろう。

 見せかたには素晴らしいこだわりを感じさせるのだから、中身にももっとこだわれば、より楽しくって感動できる作品になったのにな、と思う。

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