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2010/04/26

ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝

監督:ロブ・コーエン
出演:ブレンダン・フレイザー/ジェット・リー/マリア・ベロ/ジョン・ハナー/ミシェル・ヨー/ルーク・フォード/イザベラ・リョン/アンソニー・ウォン/ラッセル・ウォン/リーアム・カニンガム/デイヴィッド・カルダー/ジェシー・メン

30点満点中16点=監3/話2/出3/芸4/技4

【一家の激闘、その舞台は中国。相手は呪われた皇帝のミイラ】
 古代中国。五行を操る皇帝は、不老不死の力を求めて呪術師ツイ・ユアンに接近する。が、ミン将軍と恋に落ちたツイ・ユアンは皇帝を呪いで封じ込めた。それから約2000年後、オコーネルとエヴリンの息子アレックスが皇帝の軍団=兵馬俑を発掘する。そこに忍び寄る謎の娘リン、そして皇帝復活を目論むヤン将軍の影。いまや“引退”していたオコーネルとエヴリン、上海で暮らすジョナサンを巻き込み、世界を救う闘いがまた幕を開ける。
(2008年 アメリカ/ドイツ)

【残念ながらトーンダウン】
 オープニングは古代の伝説、そこでは非英語言語が使われ、ワっルぅいヤツがミイラになり、で、時を経て、その悪いヤツを蘇らせようとする勢力および悪いヤツ本人とオコーネル一家が戦う。
 前2作と同じ展開だが、だからこその安心感。始皇帝、兵馬俑(実際に発見されたのは1974年)、万里の長城やイエティなどをミックスし、上手くまとめてある。謎の文書、それを開くカギ、一家を助けるキャラクターなどにも『ハムナプトラ』らしさはいっぱいだ。
 が、いまひとつノれない。

 確かに『失われた砂漠の都』『黄金のピラミッド』と同様、見せ場をふんだんに盛り込んだジェットコースター的な作りにはなっている。でも前2作が「10分に1回のクライマックス」だったのに対し、今回は「15分に1回」くらいの感覚。
 量だけでなく質的にも、前2作はラストに向けて「4-5-4-5」くらいの重みで見せ場を連続させていたのに対し、本作は「2-2-7-8」のような感じ。どうもリズムが『ハムナプトラ』っぽくないのだ。

 そうなった最大の原因は“家族”というテーマを下手に盛り込んでしまったことにある。もともと「以上でも以下でもない」このシリーズにおいて、ただのアドベンチャー「以上」を目指した志はよしとしよう。でも、オコーネルとエヴリンのすれ違い、オコーネルに反発するアレックス、オコーネルの復活を経ての和解……といった要素がストーリーの盛り上げに役立っておらず、むしろマッタリを呼び、志が空回りしてしまっている。

 演出・見た目的には、美術面は上々、雪のCGも上質、荒野の合戦やイエティも(CG臭さはあるけれど)まずまずの迫力、肉弾戦を大切にしているのもいい。が、スローモーションによってスピード感や“痛み”が削がれている場面は多いし、前2作にあったゲーム的な楽しさ・ワクワク感が少なくなったように感じる。

 キャストでは、相変わらずの悪運の強さ&お宝好きで場を和ませるジョナサン役ジョン・ハナー(『クラブ・イムホテップ』が笑える)、いかにもふたりの息子っぽいアレックス役ルーク・フォードは及第点(兵馬俑でドミノ倒しをして欲しかったけれど)。ミシェル・ヨーも貫禄があり、イザベラ・リョンは清潔感と健気さと強さと可愛さにちょっぴりの色っぽさも混じっていて、なかなかのもの。
 いっぽうジェット・リーにはもっと活躍させてあげたかったところ。エヴリン役マリア・ベロは、身体のキレが悪く、可愛くもなく、何よりレイチェル・ワイズ(イメチェンを図っている途中なのか子育てを重視してパスしたのか)からのバトンタッチに違和感を拭えない。

 そんなわけで、前作から7年を経て作られた第3作は、残念ながらトーンダウン。「ここがダメっ!」というわけではないけれど、細かな「ちょっと違う」が散らばったものになってしまった。

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