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2010/04/04

デス・レース

監督:ポール・W・S・アンダーソン
出演:ジェイソン・ステイサム/ジョアン・アレン/イアン・マクシェーン/タイリース・ギブソン/ナタリー・マルティネス/マックス・ライアン/ジェイコブ・バルガス/フレデリック・コーラー/ジェイソン・クラーク/ジャスティン・メイダー/ロバート・ラサード/ロビン・ショウ/ジャナヤ・スティーヴンス/デヴィッド・キャラダイン(声の出演)

30点満点中17点=監3/話3/出3/芸4/技4

【死のレースを、男は生き延びられるか?】
 2012年、アメリカ経済の崩壊により犯罪者が急増、刑務所の運営は民間に委ねられることとなった。ターミナル島刑務所では囚人によるカーレースをPPVで放映、好評を博していたが、人気ナンバー1の仮面レーサー・フランケンシュタイが事故死する。ヘネシー所長は無実の罪で収監された元レーサー・ジェンセンをフランケンシュタイの影武者に仕立て上げ『デス・レース』へと送り込む。が、その裏には、さらなる陰謀が潜んでいた。
(2008年 アメリカ/ドイツ/イギリス)

【楽しきB級の空気感】
 デストピア、無実の罪、囚人たちによる“死のゲーム”、マッチョと美女と悪の権力者……。ああ懐かしきB級のニオイ。それもそのはず、1975年に作られたカルト作『デス・レース2000年』のリメイクだとか。
 好きだなぁ、この安っぽい設定と展開。

 でも、映画そのものが安っぽくならないような配慮が感じられる。
 たとえば序盤、ジェンセンを乗せた護送車が長い長い橋を渡ってターミナル島へと向かい、その様子をヘリコプターのサーチライトが照らし出す。
 なんてことはないシーンなんだけれど、こういうディテール、「これから話は次の段階へと進みますよ」という雰囲気を疎かにしないことで、B級はC級にならなくてすむのだと思う。
 もちろん、クルマはこれでもかと破壊されるし、終盤にもヘリコプターはビュンビュン飛んで、弾も炎も咲き乱れる。どこにカネと手間をかければ必要以上に安っぽくならないか、わかっている仕上がりだ(製作はオリジナルを送り出したB級の帝王ロジャー・コーマン)。

 オープニングから早くもクライマックス級のアクションを用意して惹きつけるのは、現代風の作法。グレイを貴重とする、デジタルライクで沈んだ色使いもイマどきのもの。コースに仕掛けられた「剣」と「縦」、監視カメラとPPVなどは先端の道具立て。
 上手に昔と今とを融合させてあるのも楽しい。

 出演陣も妥当だろう。確かにジェイソン・ステイサム以外にはできない役と設定の映画だし、ジョアン・アレンは憎らしいし、ナタリー・マルティネスは色っぽくてクルマの横が似合うプロポーション、小悪党どもは見るからに小悪党。それぞれ作品世界に違和感なくポンとハマる。

 ま、もうちょっと「圧倒的なスピード感」があったり、コース内のポイントやライバル・カーの個性がハッキリしていたり(このあたりは『サーキットの狼』とか『マッハGO!GO!GO!』と『スピード・レーサー』、『ブラック魔王』などコミックやアニメのほうが作りかたは上手い)、ステージ3での大逆転劇の描きかたがわかりやすかったなら、もっと良作になっていたことだろう。

 ただ、なぁんも考えずに観られるバカ映画、もとい、B級の娯楽作であることは間違いない。

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