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2011/09/05

デイ・オブ・ザ・デッド

監督:スティーヴ・マイナー
出演:ミーナ・スヴァーリ/ニック・キャノン/マイケル・ウェルチ/アナリン・マッコード/スターク・サンズ/マット・リッピー/パット・キルベイン/テイラー・フーバー/クリスタ・キャンベル/イアン・マクナイス/ロバート・ライス/ヒュー・スキナー/ラウラ・ジォシュ/ヴィング・レイムス

30点満点中16点=監3/話2/出4/芸3/技4

【封鎖された街、襲われる人々】
 コロラド州の小さな街、レッドビル。多くの人が風邪に似た症状に悩まされていたものの、州兵たちが「24時間の隔離訓練」を名目に道路を封鎖、隣町の総合病院に行くこともできないでいた。それでも当初は誰も事態を深刻に受け止めていなかったが、やがて感染者たちがゾンビと化して人間を襲い始める。この街で生まれ育ったサラ伍長、弟トレヴァーと恋人のニーナ、新兵バドやサラザールたちは、無事に脱出することができるのか!?
(2008年 アメリカ)

【B級アドベンチャー】
 今世紀に入り、不思議とリメイク&新作発表の盛んなゾンビ映画。本家ロメロも含めて“新しいゾンビおよびゾンビ映画”の開発に勤しんでいるわけだが、どうやらその1つが「ゾンビに知性を持たせる」ことであるらしい。

 本作も然り。人間のウラをかく頭のいいゾンビがいたり、人間だった頃の記憶がわずかに残っていて、それに行動が左右されたり。
 おまけに走る。銃まで撃つ。燃えながら人を食い、吹っ飛ばされてもすぐに立ち上がり、2階から飛び降りる。身体能力は確実にアップ。

 いくらなんでも、やりすぎ。おまけに人々がゾンビ化した理由は「秘密の細菌兵器開発」と安っぽく、とってつけたように説明してしまう。都合のいい展開で、意外性も少なく、それほど怖くもない。
 本家『死霊のえじき』のリメイクとは銘打っているものの、まったくの別物と考えるべきだろう。
 むしろ『バイオハザード』(ゲーム/映画)に近い。病院、街、地下壕などからの脱出をアクションと銃撃とアイテムの利用と仲間の協力で乗り切っていく、ADVゲーム的なノリである。

 どう考えても、ゾンビ映画ファンにもそうでない人にもウケが悪いだろうと思えるのだが、意外と嫌いじゃない。

 ややこしい説明もリアリティも、ゾンビ映画に必須の“悲哀”も放っておいて、ひたすら脱出アドベンチャーに徹した潔さがマル。「人を襲わないゾンビ」がいるユニークな理由にも言及するし、いきなり変異するというスピード感も楽しい。
 脚色は『ファイナル・デスティネーション』や『デッドコースター』のジェフリー・レディック。なるほど、純B級的なサービス精神には相通ずるものがある。

 全体に“動”が重視され、「来るかな、来るかな……」という“静”は3~4シーンくらいか。撮りかたも編集も音楽もシャカシャカと神経質、展開のスピード感を重視したような作りだ。
 かといってスタイリッシュというわけでもなく、どちらかというと手堅く無難にまとめました、というイメージ。アクション場面は、アイディアやヴィジュアルよりスタントの頑張りで押し切る。

 キャストでは、ミーナ・スヴァーリに尽きる。いや、これっぽっちも軍人に見えないのだが「あれっ、こんなに可愛かったっけ?」というくらいショートとカーキ色のシャツが似合っている。
 ニック・キャノンも同様に軍人には見えず、逆にスターク・サンズは『ジェネレーション・キル』の頼もしい少尉でも今回の新兵でも、しっかりと軍人に見えてしまう稀有なキャラクターだ。

 そんなわけで、どっからどう割ってもB級、しかもゾンビ映画としてのデキもイマイチ。なんだけれど、無理に高みを望まず、ハナっからスピード型のB級を狙って、そこへ上手に落ち着かせた、「身の丈にあった」映画なんじゃないだろうか。

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