SAW 6
監督:ケヴィン・グルタート
出演:トビン・ベル/コスタス・マンディロア/マーク・ロルストン/ベッツィ・ラッセル/ショウニー・スミス/ピーター・アウターブリッジ/アシーナ・カーカニス/サマンサ・レモール/タネドラ・ハワード/ショーン・アーメド/ジャネール・ハッチソン/ゲリー・メンディチーノ/キャロライン・ケイブ/ジョージ・ニューバーン/バハー・スーメク
30点満点中15点=監3/話1/出4/芸3/技4
【ゲームは、まだ続く】
ジグソウの遺志を継いで殺人ゲームを続けるホフマン刑事。彼は事件を追っていたFBI捜査官ストラムがジグソウの後継者であるように偽装し、自らはジグソウの遺品にあったファイルをもとに保険会社のイーストンをターゲットとした最後のゲームに取り掛かる。いっぽうジグソウの妻ジルも独自の行動を開始。さらに、FBIのエリクソンとペレーズは、真犯人=ホフマンへとつながる証拠に辿り着く。遂にゲームは終わるのか?
(2009年 カナダ/アメリカ/イギリス/オーストラリア)
【進まない】
次の展開が気になるというより、もはや「いつ終わるんだろう?」と多少ウンザリした気持ちで付き合い続けている、このシリーズ。ファイナルまであとひと息だ。
ジグソウ&ホフマンによる殺人ピタゴラスイッチは、相変わらずメカメカしくって奇妙奇天烈。それだけの才能と準備時間とカネがあったら、もっと効果的な方法で“命の尊さ”を説くこともできるだろうに。
その“命の尊さ”や“生きる意志”といった本作のテーマ部分への回帰をしつこいくらいにセリフレベルで示したのは、やはり完結編へ着地しやすくするためか。描写としては依然としてグロいけれど。
また、適確に撮るべきものを撮り、聴かせるべき音を聴かせるなど作りとしては手堅く、ADVゲーム風味や「犯人が捜査する」という要素を加えたりして飽きさせないものにもなっている。
ただ、頂上手前の本作、これまでにも増して“つなぎ”の雰囲気が強い。
シリーズの編集を担当していたケヴィン・グルタートが監督を務めただけあって、過去作のシーン/カットを寄せ集めてフラッシュバックする場面が多い。というより半分くらいがそうじゃないか。「いままでの流れは、おおよそこんな感じでしたよね」と、完結編へ向けておさらいするような感じ。でも十分じゃなくて、やっぱり全作を観ていないと理解できない内容。
新撮部分もスケール感に欠け、全体として狭苦しさを感じるとともに「前に進んでないじゃん」と思わせる仕上がりである。
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