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2012/04/25

パラノーマル・アクティビティ

監督:オーレン・ペリ
出演:ケイティ・フェザーストン/ミカ・スロート/マーク・フレドリクス/アンバー・アームストロング/アシュリー・パーマー

30点満点中15点=監4/話1/出3/芸3/技4

【彼女の周りに蠢くもの】
 サンディエゴ。英語教師を目指すケイティとデイトレーダーのミカは、一軒家で同棲中のカップルだ。だがケイティは8歳の頃からたびたび、夜ごと聴こえる奇妙な物音や囁き声に悩まされ続けていた。その怪奇現象が頻繁に起こるようになり、ミカはふたりの寝室にビデオカメラを設置、出来事を記録して原因を突き止めようとする。床が軋む音、風もないのに閉まるドア、夢遊病のように歩くケイティ……。霊の仕業か? 悪魔がいるのか?
(2007年 アメリカ)

★ややネタバレを含みます★

【話題先行、アメリカの中学生向け】
 まずは1万5000ドルで撮っちゃったという点に敬意を表する。
 当然ながら手の込んだことはできないのだけれど、めくれ上がるシーツとか引っ張り回される怪奇現象に「ピアノ線やん」といった安っぽさはなく、上手に処理してある。「ちゃんと撮(録)れていない。それゆえの不思議と恐怖」というのも、超高級ではない機材を使っていることを逆手にとった優れた手法だろう。

 霊が家ではなく人(ケイティ)についているので逃げられないというアイディアは1つの発明だと思うし、最初の30分は小さな物音だけ、次の30分は明らかな変化、最後の30分はポルターガイストがエスカレート、という構成も妥当。クレジットを省いて真実味を創出した思い切りのよさも称えたい。

 が、お話として、あるいは映画として面白いかといえば、NO
 結局のところこのカップル、効果的なことはほとんど何もせず、上映時間の大半はグダグダと「どうしよっか」「何なんだよ」と悩んでいるだけ。ビデオに記録してどうしたいのかも曖昧だし、「ミカ、お前には頼りになる友だちはおらんのかい」ともいいたくなる。
 ショッカー表現に真新しさはなく、そもそも怖いと思わせる場面も少なくて、「素人が撮ったグダグダ」を見せられる映画とすらいえる。

 それに、西海岸のありがちな家のありがちなバカップルに降りかかる怪異現象という設定は「自分にも起こったらどうしよう」という恐怖をアメリカ人には喚起するものだと思うが、だったら日本人には響かない。あくまでもアメリカ人、しかも、この手のモノにきゃっきゃきゃっきゃと喜ぶ中学生向け。実際、Teen Choice Awardのスリラー部門を受賞しているわけだし。
 ちなみに同賞の受賞作を遡ると『13日の金曜日』『アイ・アム・レジェンド』『ディスタービア』と、リメイクやアレンジものがズラリ。こういうのって前にもあったよね、と知っている人にはさほど高く評価されないけれど、「いままであんまり映画を観たことのない人」にとってはそこそこ面白い、ということなのだろう。

 ま、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』とか『クローバーフィールド』とか、何年かに1回はフェイク・ドキュメンタリーが話題となる波の中で、そのあたりを観ていない層に上手くハマった話題先行の作品、といったところである。

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