エクスペンダブルズ
監督:シルヴェスター・スタローン
出演:シルヴェスター・スタローン/ジェイソン・ステイサム/ジェット・リー/ドルフ・ラングレン/エリック・ロバーツ/ランディ・クートゥア/スティーヴ・オースティン/デヴィッド・ザヤス/ジゼル・イティエ/カリスマ・カーペンター/ゲイリー・ダニエルズ/テリー・クルーズ/ハンク・エイモス/アミン・ジョセフ/アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ/アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ/ミッキー・ローク/ブルース・ウィリス/アーノルド・シュワルツェネッガー
30点満点中16点=監3/話2/出3/芸4/技4
【命知らずの男たち、孤島の軍隊に挑む】
バーニー、クリスマス、ヤン、ガンナーたちは“消耗品(エクスペンダブルズ)”を自認し、金のためならどんな仕事でも請け負う傭兵集団だ。今回の依頼は、メキシコ湾に浮かぶヴェローナ島が舞台。海賊相手に作戦行動を展開する一行だったが、精神を病みつつあるガンナーによって窮地に。なんとか切り抜けたものの、新たな依頼とチームを追われたガンナーが絡み合って、男どもはさらなる危機に身を曝すこととなる。
(2010年 アメリカ)
【おっさんアクション】
2010年時点で、スタローンが64歳、ジェット・リーが47歳、ドルフ・ラングレンが53歳、ミッキー・ロークが58歳、シュワ知事が63歳でブルース・ウィリスが55歳、SCSOが46歳。
主要キャストのうち自分より年下なのは38歳のジェイソン・ステイサムくらいっていう、前代未聞の“おっさんアクション”巨編。
ほかにもスティーヴン・セガール、ジャン=クロード・ヴァン・ダム、カート・ラッセルあたりにもオファーを出していたらしい。ノゲイラ兄弟とか出てるし。
なんかもう、お祭ですやん。
まぁ中身としては薄い「それだけ」の映画っちゃあ映画なんだけれど、さすがは40年近くもこのジャンルで飯を食ってきただけのことはあって、スタローン監督は、どうすれば面白くなるかという方法論を熟知している。
つまりは迫力優先。
役者はさっさと引っ込んでスタントマンと火薬屋さんに任せればいい。でもちゃんとボディは鍛えてリアリティを出そう。格闘シーンもしっかりと体を張ろう。それにふさわしいプロの格闘家とファイト・コレオグラファーを呼んでこよう。スローに頼らずスピーディなナマの肉弾戦にこだわろう。
ロケーションもそうだし、どうやらミニチュアを使ったらしい大爆発シーンも然り、飛行機もギャンギュン飛ばして、悪党どもは木っ端微塵。どこにどうお金と時間を使えば迫力が出るか。そういう価値観のもとに撮られているという感じ。
暗くて速いカットワークなので「いま誰が誰と戦っていて、どっちが優勢なのか」がわからなくなることもしばしばだけれど、ひとまず、おっさんたちもスタントもスタッフも頑張っていることは、よくわかる仕上がり。
各人の立場や過去作をパロってみたり、本筋意外ではムダな会話をたっぷり散らしたりして「楽しんで作ってますよ」という雰囲気もよく出ている。
大雑把な作りのバカ・アクションながら、おっさんたちがやれる範囲で真面目に取り組みました、的な作品である。
●主なスタッフ
編集のポール・ハーブやプロダクションデザインのフランコ=ジャコモ・カルボーネ、VFXチームなど、同監督の『ランボー 最後の戦場』と共通しているスタッフが多い。
ほかでは、脚本は監督自身と『DOOM』のデヴィッド・キャラハム、撮影は『ペイチェック 消された記憶』のジェフリー・L・キンボール、編集は『13日の金曜日』リメイク版のケン・ブラックウェル。
衣装は『サスペクト・ゼロ』などのリズ・ウォルフ、音楽は『イーグル・アイ』のブライアン・タイラー、SFXは『ワルキューレ』のアンディ・ウェーバー。
ことのほか頑張っているスタントは『トロン:レガシー』のチャド・スタヘルスキーら、ファイト・コレオグラファーは『トランスポーター』シリーズのコリー・ユエンら。
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