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2013/05/21

フローズン

監督:アダム・グリーン
出演:エマ・ベル/ショーン・アシュモア/ケヴィン・ゼガーズ/エド・アッカーマン/ライリア・ヴァンダービルト/ケイン・ホッダー/アダム・ジョンソン/クリス・ヨーク/ペダー・メルハウス

30点満点中17点=監4/話3/出3/芸4/技3

【取り残された3人】
 ジョーとダンは、ダンの恋人パーカーを連れてホリストン山のスキー場へやって来た。幼馴染の男ふたりに女性が混じり、ギクシャクしながらも楽しい時間を過ごす3人。夕刻となり、最後のひと滑りのため閉鎖間際のリフトに乗り込んだものの、係員の連絡の行き違いから途中でリフトが停止、照明まで消えてしまう。地面は遥か下、迫る闇と吹雪、狼の遠吠え、次の週末まで誰かが現れる保証もない……。寒さと恐怖の中で3人が取った行動は?
(2010年 アメリカ)

★ややネタバレを含みます★

【意外と真面目な作り】
 ワンアイディアものだし、スタッフ/キャストの顔ぶれを見ても公開スクリーン数やボックス・オフィスを見ても、かなり小さなプロジェクト。撮りかたも明らかに低予算。
 でも、作りはソコソコしっかりしている。

 3人がリフトに取り残されるまでが約20分。それ以前も以後も3人の会話はヨタ話が多く、危機に際しての「どうするか?」よりもパーセンテージとしては大きいほど。それが逆に、日常の中に潜む恐怖、というイメージの増強に役立っている。
 加えてキャラクター設定が「どこにでもいる、ちょっと馬鹿な若者」で、3人の行動や取り残される経緯にも大きな無理はなく、意外にも全体としてリアリティを重視している印象。

 それを、丁寧な特殊効果、まずまず多彩なアングルと細かなカット割り、オーソドックスにまとめた音楽などで、しっかり見せていく。いたずらにショッカーや「ありえねぇって」へと走ったりせず、淡々と見せていくのが良心的だ。
 リフトのボルトが緩んでしまうのはちょっとやり過ぎだし、取り残される恐怖より狼に襲われる恐怖へシフトし過ぎちゃった点もマイナス。事態の深刻さをもっと強調しても良かっただろうけれど、全体としては真面目に作ってあると思う。

 で、このシチュエーション、自分ならどうするか?
 ひとまずストックなどでリフトの金属部分をガンガン叩く。それでダメなら作中でもトライしたワイヤー伝いに支柱まで移動するって策が無難か。その際にはニット帽やベルト状のものなどを上手く利用して落ちないよう工夫すべし。まだ体力が残っている夜のうちに決行するか朝まで待つかは悩ましいところだな。
 ああ、最大の問題はやっぱり狼対策になるのか。敏捷性と根性で乗り切るとしかいえないわな。
 まぁそもそもクローズ間際のリフトに無理やり飛び乗るって行動がミスなんだろうけれど。少なくとも携帯電話(つながれば)やライターなど、なにがしかの連絡手段は身につけておきたいもんだ。

 それほど怖いというわけでも「ヤだなぁ」と切実に感じさせるわけでもない仕上がりではあるものの、この題材で100分もたせた真面目さは評価したい1本である。

●主なスタッフ
 監督の出世作『HATCHET/ハチェット』でも組んでいたメンバーが多数を占めている模様。だいたいB級ホラーやTVムービーに携わってきた面々みたいだ。
 その他に大きなプロジェクトに関わった人を抜粋すると、スペシャルメイクが『ヘルボーイ』などのクリス・ハンソン、サウンドは『バタフライ・エフェクト』などのマシュー・ウォーターズ、SFXは『フライトナイト』や『ウォーターワールド』のディーン・W・ミラー、VFXは『スーパーマン・リターンズ』のタイラー・A・ホーズ、アニマル・トレーナーは『アバター』などのポール・“スレッド”・レイノルズ、スタントは『モンスター』のケイン・ホッダー。

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