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2014/02/07

ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル

監督:ブラッド・バード
出演:トム・クルーズ/ポーラ・パットン/サイモン・ペッグ/ジェレミー・レナー/ミカエル・ニクヴィスト/ウラジミール・マシコフ/サムリ・エーデルマン/イワン・シュベドフ/アニル・カプール/レア・セドゥー/ジョシュ・ホロウェイ/ミラジ・グルビッチ/ミシェル・モナハン/ヴィング・レイムス/トム・ウィルキンソン

30点満点中19点=監4/話4/出3/芸4/技4

【伝説のエージェント、孤立無援の戦いに挑む】
 ジェーンやダンの働きで無事ロシアの刑務所から脱獄した伝説のエージェント、イーサン・ハント。次なる任務はクレムリンへの潜入だ。が、彼には爆破犯の濡れ衣が着せられ、所属するIMFも解体、援護も期待できない身となってしまう。事件の黒幕は、科学者にして思想家のヘンドリクス。核戦争による世界再生を目論むヘンドリクスから核弾頭の発射コードを奪い返すため、イーサンらのチームはドバイ、そしてインドへと飛ぶ。
(2011年 アメリカ/UAE/チェコ)

★ややネタバレを含みます★

【映画を面白くする要素の奔流】
 いやぁ面白いよね。“細かなところで手を抜かない”ことが映画を面白くする最大のポイントの1つ、ということがよくわかる仕上がり。

 たとえば冒頭、刑務所内での乱闘シーン。イーサンが職員をドアに叩きつけると、その部分だけガラスにヒビが入る。なんてことのない、当たり前といえば当たり前の処理なんだけれど、こういう細かな部分をキチっと作ろうとする意識が全編に渡って徹底されている。水中に飛び込んでくる弾丸の軌跡とか秘密列車内のディテールとか、そういう「なくても展開には差し障りのないもの」をちゃんと入れ込む配慮が、アクションの質を高め、映画トータルの“格”も高めていく。

 あと「こういう画を見せたい」という意欲もある。回転しながら川へ突っ込んでいくクルマを車内の固定カメラで捉えたり、スケール感のある空撮、背後から迫りくる爆風や砂など、迫力と意外性を狙った絵作り。
 VFXもスタントも「こういう画を見せたい」に応える仕事だし、ガジェットも気が利いていて、廊下に設置される投影スクリーン、ピロピロピロっと光ってキーを解除するカードなど、挙動がいちいち細かくって、素敵なリアリティと笑いとを生み出していく。

 ハズシの効果も絶妙だ。実はイーサンたちのミッションって失敗ばかりなんだけれど、“トータルでの失敗”だけじゃなく、電話は自動的に焼失しない(ロシア製品のクォリティの低さを笑ってるのかな)し、列車のそばには鉄柱が立っているし、ホースは微妙に短いし、砂嵐はやって来るし、渋滞には巻き込まれるし……と、個々の場面でも“上手く行きそうに見えてスムーズに進まない”という事態を連続させる。
 それがハラハラを生み、ユーモアも作るわけだ。

 説明と、セリフ抜きで見せる場面のバランスも良。何をどうしたいのか、どうなるとマズイのかをまず提示し、以後のアクションでは問答無用に突っ走る。ブルジュ・ハリファ登攀のシーンに「電源が不安定だぞ」なんて言葉は無用なのだ。

 ブラッド・バード監督については『Mr.インクレディブル』「スピード感を削がない演出」と評したんだけれど、今回も、まさにそれ。テンコモリすぎるほどの見せ場を、細かな部分への配慮とスピード感でダレずにスリリングに見せていく手腕を、またしても示してくれたといえる。

●主なスタッフ
 脚本のジョシュ・アッペルバウムとアンドレ・ネメックは『エイリアス』でプロデューサーのJ・J・エイブラムスと仕事をした人たち。
 撮影は『ザ・タウン』のロバート・エルスウィット、編集は『ミッション:8ミニッツ』のポール・ハーシュ、プロダクションデザインは『スパイダーウィックの謎』のジム・ビゼル、衣装は『魔法使いの弟子』のマイケル・カプラン。音楽は『カーズ2』のマイケル・ジアッキノ、サウンドエディターは『戦火の馬』のリチャード・ハイムズ。
 SFXは『ナイト&デイ』のマイケル・メイナルドスや『特攻野郎Aチーム』のキャメロン・ワルバウアー、VFXは『SUPER8/スーパーエイト』のラッセル・アール、スタントは『イーグル・アイ』のグレッグ・スモルツら。

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