鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星
監督:村田和也
声の出演:朴路美/釘宮理恵/坂本真綾/森川智之/高本めぐみ/三木眞一郎/折笠富美子/内海賢二/玉川砂記子/星野貴紀/屋良有作/岸野幸正/古島清孝/梅津秀行/最上嗣生/木内秀信
30点満点中16点=監3/話2/出3/芸4/技4
【辺境の都市で渦巻く陰謀】
刑期は残りわずかだというのに、アメストリスの中央刑務所から錬金術師メルビン・ボイジャーが脱走する。どうやら西部の都市テーブルシティで捕えられた、クレタからの密入国者ジュリアと関係があるらしい。国家錬金術師であるエドワードと弟アルフォンスのエルリック兄弟は西へ向かうが、そこには、アメストリス、クレタ、テーブルシティにまつわる血塗られた過去と、狼キメラやテロ集団、軍部らが複雑に交錯する陰謀が待っていた。
(2011年 日本 アニメ)
【細かな部分に良さはあるも、全体としてはあと一歩】
原作の世界観を大きく壊していないと思うし、“賢者の石”で原作とのリンクを図ったのも納得できる構成。アニメ版をちゃんと観たのは『FA』の第1話だけなのだけれど、そっちとの連続性も保たれているように思える。
舞台を広く捉えるダイナミックなレイアウト、CG使いの上手さ、物語を進める順番・新事実発覚のタイミングの良さなどが特徴。迫力とスピード感とわかりやすさという点では、十分に“よくやった”といえる展開&作りではあるだろう。
ただ、いわゆる“アニメ芝居”や“アニメ演出”がハナについてしまうことは確か。「これこれこうでした」の説明ですませる頭の悪さや、キャラクターがぬらぬらと動く作画レベルの不安定さもある。練成陣が頭に入っているわりには各人の行動がまわりくどい、っていうストーリー面でのまだるっこしさも感じるし。
細かな部分のデキには感心させられるところもあるけれど、1本の映画としてはあと一歩、といった仕上がりか。
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