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2014/05/29

ハーフ・デイズ

監督:スコット・マクギー/デヴィッド・シーゲル
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット/リン・コリンズ/(以下YELLOWパート)テッド・オヤマ/パトリック・М・ウォルシュ/フレッド・バーマン(声)/ダニエル・オレスケス(声)/(以下GREENパート)アサンプタ・セルナ/ルイス・アルセーラ/ネルソン・ランドリュー/マノエル・フェルシアーノ/ジェーン・コレーラ/オリヴィア・サールビー/ジアンナ・ルカ/ソフィア・ルカ/アナ・ケイン/サイダ・アーリカ・エクロナ/エド・ホイーラー

30点満点中17点=監4/話3/出3/芸4/技3

【ふたりの行く先】
 NYの橋の上、ある決断を迫られているボビーとケイトのカップルは、コインを投げて進むべき道を見つけようとするのだが……。タクシーの中で携帯電話を拾ったことからとんだトラブルに巻き込まれ、命からがらマンハッタンを逃げ回ることになるYELLOWパートと、ブルックリンにあるケイトの実家を訪れたものの、家族の中で不安に苛まれるGREENパート。裏と表、ふたりの決断の行く先を同時並行的に描く構成。
(2009年 アメリカ)

【ふたつの世界の温度の差が効果的】
 原題の『uncertainty』は不確定とか不安といった意味。そのまんまの浮遊感あるBGMで観る者を包むようにして映画は始まる。

 オープニングから自主制作orインディーズっぽい雰囲気ぷんぷん。本編に入ってもGREENパートは小さくて、ふたりに寄り添うように、ケイトの不安を拾い上げるように、ふわりと進む。何も起こらないんだけれど、その中に人それぞれの過去や現在や未来が詰まっていて、どうということもない人生なんてないんだよ、といった内容。
 いっぽうYELLOWパートは、やはり小規模な作品というイメージながらよりスピーディで、単独でもサスペンス映画として成立しそうな物語。ちょっと離れたところからふたりを捉える撮りかたが、心情より出来事重視のイメージを抱かせる。

 ふたつのパートを平行で描きつつ混乱させない“温度の差”があるし、ジョセフ・ゴードン=レヴィットもリン・コリンズも自分のキャパシティの中で種類の異なる不安を演じていて、この構成をちゃんと成立させているように感じる。
 また、いっぽうの影響でもういっぽうでも「何か起こるんじゃないか」と観る者に不安を抱かせる効果も面白い。不思議と“品”のようなものも感じられる。

 で、決断を下しても先延ばしにしても、その決断がどのような道筋を作っても、結局のところ人は不安の中で生きている、というまとめ。間違える可能性だってあるし、思いも寄らない出来事が待ち受けていることもある。
 そんな真理を凝った構成で見せる映画。

●主なスタッフ
 監督・脚本は『綴り字のシーズン』のコンビ。撮影のレイン・キャシー・リーは『パリ、ジュテーム』の「ショワジー門(監督はクリストファー・ドイル)」の脚本・撮影を担当した人で、クリストファー・ドイルのお弟子さんみたいな感じか。
 編集は『エターナル・サンシャイン』のポール・ザッカー、音楽は『フェーズ6』のピーター・ナシェル、サウンドデザインは『ヤング≒アダルト』のウォーレン・ショウ。

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