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2014/05/19

宇宙人ポール

監督:グレッグ・モットーラ
出演:サイモン・ペッグ/ニック・フロスト/ジェイソン・ベイトマン/クリステン・ウィグ/ジョン・キャロル・リンチ/ブライス・ダナー/ジェフリー・タンバー/ビル・ヘイダー/ジョー・ロー・トゥルヒーヨ/デヴィッド・ケックナー/ジェシー・プレモンス/ジェーン・リンチ/シガーニー・ウィーヴァー/ミア・ストールラード/ブレット・マイケル・ジョーンズ/セス・ローゲン(声の出演)/スティーヴン・スピルバーグ(声の出演)

30点満点中18点=監3/話4/出3/芸4/技4

【拾ったのは宇宙人!?】
 イギリスからはるばるアメリカまでやって来たイラストレーターのグレアムと作家のクライブ。オタク同士で幼馴染でもあるふたりの目的は、コミコンで楽しみ、全米各地のUFOスポットを巡ること。ところが彼らは、政府の施設から逃げてきたらしい宇宙人ポールから助けを求められる。一行に迫るのはゾイル捜査官らによる追跡の手。さらに途中で出会った敬虔なクリスチャン・ルースも巻き込み、逃亡劇は先の読めない方向へ転がっていく。
(2011年 アメリカ/イギリス)

【映画の枠内で好きなことやってます】
 いきなりスペースシップの効果音がテルミンですからね。
 その後もコミコンでのコスプレ、予定された旅程はブラックメールボックス~エリア51~ロズウェル。ポールはそのまんまのグレイだし、ビッグ・ガイはこの人でなくちゃだし。
 形通りのSF&UFOオタク要素で安心感たっぷり。

 いっぽう、ポールの見た目と声とのギャップ(普通はボイスチェンジャーを使った甲高い声を想像しちゃうもんね)とか、「これが騒動のもとになるんだろうな」というステッカーはいきなり剥がすとか、鳥を蘇らせるシーンだとか、ちょっとした“ハズシ”も盛り込む。
 追う側の対立、ルースの父親の存在、乱暴なふたり組などニギヤカシも散らしながら、それを無駄にしない展開。そして、ほぼ想像通りのクライマックスへと至る。

 全体に王道を踏まえながら寄り道も軽快で、飽きさせないし、ケラケラ笑いながらスンナリと楽しめる作り。
 まぁテレビ的な間(ま)かなぁと思わないでもないけれど、スピンターンで細かくカットを割ったり、爆破もそれなりに派手、CGもしっかりしていて、ちゃんと映画している感じはある。

 題材となっていることに関する予備知識は必要かも知れないが、スピルバーグ好きのライト・オタクには嬉しい作品。「見ればわかる」の具現化には泣きそうになったもの。あとELOの『All Over The World』もツボ。

 脚本はサイモン・ペッグ/ニック・フロストのコンビ。『ショーン・オブ・ザ・デッド』といい『ホット・ファズ』といい、自分たちの好きなものを好きなように作れるのって、幸せだなぁ。

●主なスタッフ
 撮影は『終わりで始まりの4日間』のローレンス・シャー、編集は『スラムドッグ$ミリオネア』のクリス・ディケンズ。
 プロダクションデザインは『ボーン・コレクター』などに関わったジェファーソン・セイジ、衣装は『ラブリーボーン』のナンシー・スタイナー。音楽は『恋とニュースのつくり方』のデヴィッド・アーノルド、音楽スーパーバイザーは『裏切りのサーカス』のニック・エンジェル、サウンドエディターは『パイレーツ・ロック』のジュリアン・スレイター。
 SFXは『スモーキン・エース』のラーズ・アンダーソンと『トゥルー・グリット』のスティーヴ・クレミン。VFXは『ペネロピ』のジョディ・ジョンソン。スタントは『かいじゅうたちのいるところ』のダーリン・プレスコット。

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