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2015/04/30

フライペーパー! 史上最低の銀行強盗

監督:ロブ・ミンコフ
出演:パトリック・デンプシー/アシュレイ・ジャッド/ティム・ブレイク・ネルソン/プルイット・テイラー・ヴィンス/メキー・ファイファー/マット・ライアン/ジョン・ヴェンティミリア/ジェフリー・タンバー/カーティス・アームストロング/ロブ・ヒューベル/エイドリアン・マルティネス/ナタリア・サフラン/オクタヴィア・スペンサー/エディ・マシューズ

30点満点中17点=監3/話4/出4/芸3/技3

【偶然の同時銀行強盗。だが果たして偶然なのか?】
 警備システムの切替を控えるクレジット銀行。そのタイミングを狙って銀行強盗が侵入する。しかも同時に2組! プロフェッショナルな3人と、どこかマヌケな2人は、結婚間近の窓口係ケイトリン、その同僚マッジ、支店長のゴードン、警備員クリーンらを人質に取って睨み合う。だが、たまたま居合わせたおかしな男トリップは、銃撃戦で撃ち殺された客ヘイズの様子に不信感を抱き、強盗たちの目を盗んで“出来事の裏”を探るのだった。
(2011年 アメリカ/ドイツ)

【テンポのいいバカ犯罪ムービー】
 なんかもう「ハナっから大ヒットは狙ってませんよ」という空気が満ちている。IMDbによれば製作費は500万ドルらしいし、実際、スタジオに組んだ銀行内のセットだけで展開、そこそこのキャストは揃っているものの地味であることは確か。ほんと、ちっちゃな映画である。舞台でもやれてしまうんじゃないか。

 まぁある意味貧乏くさくて窮屈なんだけれど、そのぶん、ふふふぅ~んと軽く観られるノリの良さはある。いかにもライトクライム風のオープニングから一貫して軽快なテンポ。想定外の事態にあたふたする強盗どもの姿、それぞれ何か事情や過去を抱えていそうな人質たちの様子に、ハラハラニヤニヤしながら、約90分はアっという間に飛んでいく。
 ダクトテープで耳をふさいだり、常軌を逸したような、けれど“空気を読まないおかしな天才”の系譜に連なるキャラクター=トリップの様子など、バカっぽさも楽しい。

 地味なキャストだけれど、それぞれ“それっぽい”とはいえる。パトリック・デンプシーは仕事のできる色男よりこういう役のほうがあっていると思えるし、アシュレイ・ジャッドは相変わらずの意味不明さ加減、ティム・ブレイク・ネルソンが味を出し、ジェフリー・タンバーは銀行の管理職にしか見えない。

 お話としてもマズマズまとまっている。もちろん、無理めの設定だしバカっぽい展開だしリアリティなんかカケラもないけれど、適度に意外性があって、適度に「やっぱりな」もあってという安定感。ラストが「これこれこうでした」で終わっているのはちょっと残念だが、そこでもテンポを重視して一気にオチまで突っ走るのは誠実だ。

 観るべき作品とはいわないものの、暇つぶしにはなる1本。

●主なスタッフ
撮影/スティーヴン・ポスター『運命のボタン』
編集/トム・フィナン『レーシング・ストライプス』
美術/アレック・ハモンド『RED/レッド』
美術/ジム・ジェラルデン『ザ・レッジ -12時の死刑台-』
衣装/モナ・メイ『魔法にかけられて』
音楽/ジョン・スウィハート『パーフェクト・ホスト 悪夢の晩餐会』
SFX/スティーヴ・リレイ『SUPER 8』
スタント/フィル・キュロッタ『バンテージ・ポイント』

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