エクスペンダブルズ2
監督:サイモン・ウェスト
出演:シルヴェスター・スタローン/ジェイソン・ステイサム/ジェット・リー/ドルフ・ラングレン/チャック・ノリス/ジャン=クロード・ヴァン・ダム/ブルース・ウィリス/アーノルド・シュワルツェネッガー/テリー・クルーズ/ランディ・クートゥア/リアム・ヘムズワース/スコット・アドキンス/ユー・ナン
30点満点中16点=監4/話1/出3/芸4/技4
【新たな敵、新たな試練】
バーニー・ロスが率いる傭兵軍団「エクスペンダブルズ」がCIAのチャーチから新たに請け負ったのは、山深くに墜落した輸送機からある重要な荷物を回収すること。この任務は軽くクリアしたかに思われたが、ヴィランをリーダーとする武装集団の待ち伏せを受け、若きビリーが死亡、荷物も奪われてしまう。それは世界の軍事バランスを変えかねない重要機密。復讐と、ヴィランの企み阻止のため、エクスペンダブルズは旧ロシアへ向かう。
(2012年 アメリカ)
【祭りを楽しむ】
まだまだどう転ぶかわからんけれど、すでにパート3の製作がアナウンスされていて、出演者リストには再登板ミッキー・ロークのほか、ミラ・ジョボヴィッチ、メル・ギブソン、ジャッキー・チェン、ウェズリー・スナイプスの名が。ブルース・ウィリスは降板するけれどハリソン・フォードが緊急参戦するとか。
出演は実現しなかったものの、これまでにスティーヴン・セガール、カート・ラッセル、チャーリー・シーン、ニコラス・ケイジ、ジョン・トラボルタ、アントニオ・バンデラスあたりには、どうやらオファーは出していたみたい。
どんだけ豪華やねん。
トム・クルーズやアンジーは間違っても出ないだろうけれど、トム・ベレンジャーとヴィン・ディーゼルとロック様とケヴィン・コスナーあたりはいつ出ても不思議じゃないな。幻の出演となったジョコビッチも見たかったなぁ(空港でラケットを武器に武装集団と戦ったらしい)。
そうやって、出演者が作中でも述べて自覚ぶりを示しているように「祭りだ!」と無責任に楽しむ映画。中身に期待してはいけない。
ストーリーにヒネリもクソもないし、ご都合主義全開だし、こっちの弾だけビシビシ当たるし、土地感覚と距離感覚は皆無に等しいし、市民がいようが銃撃戦をおっぱじめるし。
そのぶん、チャック・ノリス・ファクトとか、シュワちゃんに「溶鉱炉に落とすぞ」といっちゃったりとか、ファンサービスはいろいろ詰め込んでお祭り感は高めてくれる。
それに、アクション部分は明らかに前作より進化した。オープニングからクライマックス級の場面を持ってきて、その後もバリエーション豊富、重量感とスピードと血しぶきとをふんだんに、各キャラクターの持ち味を出しつつ見せ場を用意して、突っ走る。
やっぱ監督が、この路線で名前を残してきたサイモン・ウェストに変わったのが大きい。編集の小気味よさなんか極上だ。あと、ジェイソン・ステイサムといいジェット・リーといい、自分でしっかり動ける人のアクションには説得力があるよなぁ。アメリカを模した街など、美術面の仕事も一級だ。
それ以上は、期待すべからず。
●主なスタッフ
脚本/リチャード・ウェンク『16ブロック』
撮影/シェリー・ジョンソン『キャプテン・アメリカ』
編集/トッド・E・ミラー『ホースメン』
美術/ポール・クロス『バビロンA.D.』
衣装/リズ・ウォルフ『エクスペンダブルズ』
音楽/ブライアン・タイラー『世界侵略:ロサンゼルス決戦』
音響/クリストファー・アーキンス『メカニック』
SFX/アレクサンダー・ガン『ロビン・フッド』
SFX/ピニ・クラヴァー『エッセンシャル・キリング』
VFX/スターリン・サラヴァナン『グリーン・ランタン』
スタント/チャド・スタヘルスキー『シャドウ・ゲーム』
スタント/アラン・ポップルトン『キラー・エリート』
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