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2018/04/16

アベンジャーズ

監督:ジョス・ウェドン
出演:ロバート・ダウニー・Jr/クリス・エヴァンス/マーク・ラファロ/クリス・ヘムズワース/スカーレット・ヨハンソン/ジェレミー・レナー/トム・ヒドルストン/クラーク・グレッグ/コビー・スマルダーズ/グウィネス・パルトロー/ハリー・ディーン・スタントン/パワーズ・ブース/ステラン・スカルスガルド/サミュエル・L・ジャクソン/ポール・ベタニー(声の出演)

30点満点中17点=監3/話3/出4/芸3/技4

【世界を救うべく集められた者たち】
 神の国アスガルドから追放されたロキが地上に姿を現し、正体不明のエネルギー源“テッセラクト”を奪う。悪の軍勢チタウリを地球に呼び寄せ、世界を征服しようというのだ。フューリー長官のもとに集まった特殊能力者たち=アベンジャーズだったが、アイアンマンとキャプテン・アメリカはいがみあい、ソーは自身とロキの遺恨を優先させ、ハルクは暴走。ロキの策略により窮地に追い込まれた結束力のない集団は、世界を救えるのか?
(2012年 アメリカ)

【不満の残るお祭り】
 東映まんが祭ならぬマーベルまんが祭ですな。こちとら『マジンガーZ対デビルマン』とかで免疫のある世代ですから、ちょっとやそっとじゃコーフンも感心もしませんからね。

 そう、お祭りなのだ。なぁんも考えずに楽しめばよろしい。崩れる大地に逃げ惑う人々、空中要塞での激闘にNY街中の大決戦。バトルとパニックとヒーローのカッコよさが、本作のセールスポイントのすべてなのだ。
 科学考証を無視して雰囲気だけで突っ走るところとか、いがみあいが“取ってつけた感”たっぷりだとか、人智を超えた勢力なのにパワーはロキ以下で物理攻撃ばかりに頼っていたりとか、「宇宙の命運を左右する戦いを、バスや銀行に閉じ込められた人を救うっていうミクロなとこに落とし込んでるやん。スケール小さっ」とか、そういう細かなツッコミどころも愛すべきなんである。

 キャプテン・アメリカのダサいユニフォームに対するエクスキューズが用意されている点が面白い。確か『アメイジング・スパイダーマン』にも、こういう配慮が盛り込まれていたはず。アメリカでも「さすがにいまどき、このデザインはないよな」という意識があるんだろう。その気恥ずかしさに言い訳を考えているのが、なんとも微笑ましい。

 ああでもやっぱり、不満かな。個別の作品がそれぞれまぁまぁよく出来ていただけに、メンバーそれぞれの見せ場が相対的に少なくなる今回は物足りない。とっ散らかりすぎないようトニー・スターク=アイアンマンが占めるウエイトを多めにしたことはいいとしても、他のヒーローの要素が弱すぎた感じ。
 キャラクターの描き分けはちゃんとできているんだけれど。

 反面、ブラック・ウィドウの過去とか“自由=やっかいなもの”といったテーマとか「勝手に戦って街を滅茶苦茶にして姿を消す」とヒーローをdisったりとか、思わせぶりに放り込んでおいてそこから掘り下げないファクターが散見されたり。

 もっとシンプルに“力には力を”でまとめればよかったんじゃないか。作品内でも述べられている「力に力で対抗しようとすれば、また新たな強い力を呼ぶ」という皮肉な原理を全編通して貫いて、各自の関係や今回の戦いをまとめたなら、スッキリしっかりとこの映画には芯が生まれたはず。
 キャプテン・アメリカが警官に命令を出すくだりなんか、まさしく「より強い力に従うことの合理性」を見事に描いた傑作場面。こういう部分で楽しさや考えさせる雰囲気を構築していけば、さらに面白くなっただろう。

 また、全体的な見た目のイメージは『アイアンマン』シリーズに近くて新鮮味がないし、物量投入のCGバトルも『トランスフォーマー』には負けている印象だ。

 お祭りとしての華やかさはソコソコあるし、決して退屈させない密度は保っているものの、詰め込むべき要素、まとまり、見せ場のバランス、パワーなど、不満も残る仕上がりである。

●主なスタッフ
脚本/ジョス・ウェドン『トイ・ストーリー』
撮影/シーマス・マクガーヴェイ『路上のソリスト』
編集/ジェフリー・フォード『パブリック・エネミーズ』
編集/リサ・ラセック『プッシング・デイジー』
美術/ジェームズ・チンランド『ファウンテン 永遠につづく愛』
衣装/アレクサンドラ・バーン『マイティ・ソー』
音楽/アラン・シルヴェストリ『特攻野郎Aチーム』
音楽監修/デイヴ・ジョーダン『アイアンマン2』
音響/フランク・E・ユルナー『カウボーイ&エイリアン』
SFX/ダニエル・スディック『G.I.ジョー』
SFX/クリス・ブレンチェウスキー『オブリビオン』
VFX/ジャネク・サーズ『アイ・アム・レジェンド』
VFX/エリック・ナッシュ『リアル・スティール』
VFX/グレッグ・ストラウス『世界侵略:ロサンゼルス決戦』
スタント/R・A・ロンデール『エージェント・マロリー』
格闘/ジョナサン・エイゼビオ『ボーン・レガシー』

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