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2018/06/18

テルマエ・ロマエ

監督:武内英樹
出演:阿部寛/上戸彩/北村一輝/竹内力/宍戸開/勝矢/キムラ緑子/外波山文明/飯沼慧/岩手太郎/木下貴夫/いか八朗/神戸浩/内田春菊/菅登未男/森下能幸/蛭子能収/松尾諭/笹野高史/市村正親

30点満点中16点=監3/話3/出3/芸4/技3

【ローマの技師、現代日本へ来たる】
 繁栄を極める古代ローマ。暴君ハドリアヌス帝は市民最大の娯楽としてテルマエ(公衆浴場)の整備に注力していた。なぜか現代の日本へタイムスリップした技師ルシウスは、平たい顔族=日本人が風呂に注ぐ技術と情熱に驚嘆し、ローマにも“日本風テルマエ”を再現する。その斬新さと便利さはたちまち話題となり、ルシウスはハドリアヌス帝との接見に臨むこととなるのだが……。
(2012年 日本)

【いいところと悪いところがハッキリ混在】
 チネチッタスタジオの利用は大正解。セット臭くなるんじゃないかという心配は杞憂だった。ただ、スケール感を出そうと張り切りすぎているのと同時に“撮らせてもらっている”的な空気もある。遠慮気味に外から撮る、とでもいうのかな。もっと「ローマに入り込む」必要があったように思う。

 その他のロケーションも多彩。海外だけじゃなく、日本の温泉地もいい風情。そこに『アイーダ』をはじめとするクラシックを乗っけて、見た目の雰囲気作りはマズマズ。でも、画面サイズが単調、人物を捉える際のサイズに乏しい。まぁ素っ裸が多いしね。

 オリジナル・キャラを用意するなどストーリーは上手なアレンジを見せている。銭湯、家風呂、ショールームなど舞台にバリエーションがあり、エピソードも軽快に転がる。日本語とラテン語の処理も映画ならでは。これは『のだめ』での開き直りがいい経験になっている感じ。
 が、説明だらけのセリフ。ローマ側の人物配置が表面的で、もうちょっと各人の内部を掘り下げてもらいたかったところ。

 阿部ちゃんの怪演と、立派な身体が楽しい。二度見するところなんか、素晴らしくお上手。山越真実役の上戸彩は、もったいないくらいに可愛い。
 いっぽう北村一輝や宍戸開あたりは、お話の流れを考えるともっとキッパリ悪人善人を演じてよかったはずだし、平たい顔族に素人役者が多くて興をそいでいる。

 と、いいところと悪いところがハッキリ混在している仕上がり。全体としても、状況を描くことと笑わせることに精いっぱいで“お風呂に入ることそのもの”の魅力は十分に伝え切れていないかな、という不満もある。
 まぁ原作とはちょっと異なる、生身の人間がやるからこそのおかしさや工夫は出せていたように思うし、壮大なコントと考えればOKか。

 第2作目の製作も正式に発表されたとのこと(これを観て感想を書いたのは2013年です)。ヘンに欲張らず、このノリを持続させればいいんじゃないだろうか。

●主なスタッフ
監督/武内英樹『のだめカンタービレ 最終楽章』
脚本/武藤将吾『クローズZERO』
撮影/川越一成『曲がれ!スプーン』
編集/松尾浩『海猿』
美術/原田満生『TOKYO!』
音楽/住友紀人『やまとなでしこ』

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